
菅沼発電所は富士紡績株式会社の自家用および一般用として大正14年5月に竣工しました。当初は3台の発電機を有していましたが、戦時中の昭和19年に栃木の日光所野第二発電所へ3号発電機を移設して以降、2台で運用されています。
県道を挟んだ上部に天神原調整池があり、この水を利用して発電しています。

鮎沢川の対岸から

天神原調整池から見下ろした水圧鉄管

天神原調整池

堰堤と取水口

位置関係図

発電機のある建物
発電機のある建物は窪地にあるため鮎沢川の対岸からしか見ることはできません。

放水路側の水槽
水門の一部が見えています。発電用水は鮎沢川へ放流せず、ここから生土発電所へ送られるようです。

生土発電所鮎沢川取水口
菅沼発電所で使用された水に、この取水口から鮎沢川の水が補充され、生土発電所へ送られるようです。菅沼発電所構内にありますが、下流の生土発電所の施設として扱われます。

変電施設

鮎沢川の放水口
用水路内にたまった土砂の排出や、管理時の排水に使用されるのだと思われます。

馬伏川取水口にある水利使用標識
水利使用標識
河川名 二級河川鮎沢川水系鮎沢川外
許可年月日 許可番号 平成 9年 9月24日
静岡県指令河第11-6号
許可期限 平成39年 3月31日
許可権者名 静岡県知事
水利使用者名 東京電力株式会社
水利使用の目的 発電
取水量 最大9.18m3/s
(鮎沢川2.226 馬伏川2.226
須川(発)放水4.007 その他0.724)
貯水量 全容量 119,100 m3
有効容量 104.487 m3
取水施設管理者名 東京電力松田制御所 土木保守G
所轄事務所名 静岡県沼津土木事務所
※菅沼発電所の使用水量の公称値は16.70m3/sであるため、7.52m3/s少ないことになります。一方、須川発電所の許可使用水量は7.79m3/sで菅沼発電所分と足すと0.27m3/s多くなります。
この差は第二須川ダム付近に敷設されていた雑用水路分なのか、またはどこかで農業用水等へ転用されているのかもしれません。

菅沼発電所構内にある水利使用標識
水利使用標識
河川名 二級河川鮎沢川水系鮎沢川外
許可年月日 許可番号 昭和58年 2月16日
神奈川県指令河第57-54号
許可期限 平成24年 3月31日
許可権者名 静岡県知事
水利使用者名 東京電力株式会社
水利使用の目的 発電
取水量 最大20.04m3/s
貯水量
取水施設管理者名 東京電力松田制御所 土木保守G
所轄事務所名 静岡県沼津土木事務所
※ 鮎沢川対岸から撮影 菅沼発電所構内にありますが、生土発電所の取水口でもあるため、内容は生土発電所の仕様となります。