新ニツ(新津運輸区)のキハ47
このページは筆者が磐越西線を郡山から新津まで乗車した2018年9月に撮影したキハ47形の写真である。
キハ40系のいくつかあるタイプの中で、キハ47形は乗降扉が両開きで客室との間にデッキのない、いわば通勤ラッシュに適した車輌であった。
JR東日本では新津運輸区に、キハ47-500番台が511〜522の12輌、1500番台が1511〜1521の11輌配属され、磐越西線などで活躍し生涯を終えた。
いずれの形式も寒地仕様で、便所の有無により形式が分けられている。
新潟1次色の115系
カラーリングは白地に青と赤の帯の入った新潟一次色を纏っていた。 この色調は115系電車にも使用されていた。
項目 | 値 | |
---|---|---|
定員 | 座席数 | セミクロスシート 76 |
立席数 | 48 | |
主要寸法 | 最大長(mm) | 21,300 |
最大幅(mm) | 2,930 | |
最大高(mm) | 4,055 | |
台車中心間距離(mm) | 14,400 | |
自重(t) | 35.9 | |
動力機関 | 形式 | DMF15HSA |
連続定格出力(ps)/ 回転数(rpm) | 220/1,600 | |
台数 | 1 | |
最高運転速度(km/h) | 95 | |
台車 | 形式 | DT44A,TR227A |
軸間距離 | 2,100 | |
枕ばね | 空気ばね | |
軸ばね | エリゴばね | |
車体 | 運転台 | 片側 |
暖房装置 | 温風 | |
冷房装置(形式・台) | AU26J-A 2 | |
便所 | 和式 1 | |
付属装置 | 冷却水容量(ℓ) | 400 |
燃料タンク容量(ℓ) | 800 | |
便所用水タンク容量(ℓ) | 250 x 2 | |
製造 | 初年度 | 1978 |
輛数 | (501〜522)全22 |
筆者が撮影できた新ニツのキハ47はこの編成の同形式の2輌のみである。
しかし形式写真としてはそれが幸いし、両側面を記録することができた。
2023年1月 記
キハ47 500番台
キハ47 513
キハ47形のうち寒地用に設計され、かつ便所の設備があるものは500番台として誕生した。
写真は比較的原形をとどめた車輌であるが、冷房装置や乗客が操作できるドアスイッチはのちに設置されたものである。
1位側(正面から見て左)側面の乗務員扉と客室窓の間にある外壁の板は当初からのもので、キハ40系に共通した部材である。おそらくこれは直上の屋根にディーゼル機関の排気口があるため、配管点検口の蓋であると考えられる。
キハ47 522
仙コリ(郡山総合車両センター)のキハ40系と異なり、衛星アンテナの設備やそれを保護するツララ切りも設置されておらず、より原形に近い状態を保っていた。
また台車も寒地様で同形式で仙コリのキハ40系あるが、砂箱、砂撒き装置などは写真からは確認できない。
撮影 2018年09月07日 会津若松駅
ディテール
ドア開ボタン
「ボタンを押せばドアが開きます」
冷暖房効率を上げるため、ドアスイッチのボタンが設置された。
側面に電動の方向幕はなく、手差しのサボ受けが残っており、小湊鉄道ではこれらを活用している点が嬉しい。
乗降扉付近のロングシート
キハ47 522 客室
客室は乗降扉付近にロングシート、それ以外にはクロスシートが配置されていた。
増設された冷房設備は天井の左右に一体化したデザインで配置されたが、ドアエンジンと暖房の環流口は切り欠いた形状をしているのが見て取れる。
暖気を循環させるための環流口の直下の床下には熱交換器が設置されており、その付近の車体両側面には冷却用の吸気口ルーバーがある。
キハ47 522 クロスシート詳細
ユニット窓は上下段とも開閉可能な状態が廃車されるまで続いた。 側壁にはかつての灰皿の名残が見て取れる。 暖房装置は壁と床の入隅に配置されていた。
キハ47 522 運転台
車輌換算表記と検査周期表記
写真はキハ47 513。
近年は車輌の連結部に転落防止板が設置されているため、目にする機会も減少しつつある。
形式 キハ47
自重 35.9t
換算 積4.5
空3.5
(平成)28(年)-1(月) 郡山総合車(輌)セ(ンター)
キハ48 523
会津若松駅付近に留置されていたキハ48-523。 国鉄色などと一部では呼ばれているが、国鉄時代にこのカラーリングのキハ48はなかったと思われる。
キハ40 585
新・新潟色とも呼ばれるカラーリングのキハ40-500番台の車輌である。これも新ニツ所属の車輌であった。
撮影 2018年09月06日 新潟駅
キハ40-585 形式表記とサボ
馬下 ↔︎ 新津 ↔︎ 新潟
形式記号には -(ハイフン)が入る表記になっていた。