夢空間はJR東日本が平成元(1989)年に製造した次世代豪華客車の名称で、24系として3輌が新製された。試作車を表す900番台の3輌はそれぞれ唯一無二の車輌である。
電源車を必要とするため、他の24系客車と編成を組んで各種イベント列車としても活躍していた。
撮影した列車は寝台特急北斗星トマムスキー号の回送で、この当時は冬季は月に3本程度の臨時列車として運用されていた。
下りの出発駅が横浜駅だったため、機回しに逗子駅まで回送されるスジで運用されており、その停車時間を利用しての形式写真撮影であった。
この豪華列車のコンセプトはその後の寝台特急カシオペア等に引き継がれることになる。
平成20(2008)年3月 運用終了
なお、 形式写真撮影に当たっては当時の持てる技術を駆使したと自負している。
2020年5月 記
回送中の北斗星トマムスキー号
撮影:1993-03-18 北鎌倉駅
逗子駅まで回送
逗子駅で機回し
オシ25 901
オシ25 901 ダイニングカー
オシ25 901は編成最後尾に連結されるダイニングカーで、非貫通の妻面と丸屋根は20系を思い起こさせる。
製造:東急車輌
内装:東急百貨店
撮影:1993-03-18 逗子駅
ダイニングカーのエンブレム
オハフ25 901
オハフ25 901 ラウンジカー
オハフ25 901 ラウンジカー
オハフ25 901はラウンジカーで、ソファーやピアノが配置された共用空間になっていた。
製造:富士重工業
内装:松屋
ラウンジカーのエンブレム
イタリア語で「至高」を意味する"SUPREMO"と記されている。
オロネ25 901
オロネ25 901 デラックススリーパー
オロネ25 901は、A寝台車で2人用個室が3室で定員6名の車輌であった。 全室にバスルームが設けられており、そのことは床下の巨大な水タンクが物語っている。
製造:日本車輌
内装:高島屋
マニ24 501
マニ24 501
マニ24 501は寝台特急北斗星、エルムの増発に伴う電源車不足を解消するため、50系客車の荷物車マニ50 2048を改造した車輌で車体裾の絞りはない。
当日は撮影に時間の制約があったのか、客車の記録は以上である。
今になって思えば、全車輌を記録すべきだったと悔やまれてならない。
EF65 1018
EF65 1018
EF65 1018は1000番台2次車で1970年に製造され、当初は貨物専用で活躍していた。
ヘッドライトと前面窓にツララ切りを有し、スノープラウを装着。貫通扉下のステップが妻前面角まで延びていることが特徴であった。
所属札「田」は田端運転所を示す。
平成8(1996)年11月18日廃車。
北斗星 トマムスキー号 TOMAMU SKI EXPRESS
逗子駅で待機する北斗星トマムスキー号
北斗星が上野から札幌に向けて毎日3本出ていた時代である。
それに加えてエルムやトマムスキー号が臨時列車として運行していた。
行きたいときに寝台車の予約が取れる状況であった。
夢空間を併結する北斗星トマムスキー号