無数原

無数原集落と特急ワイドビューひだ9号
飛騨小坂の町を出て国道41号を1.5kmほど北上すると飛騨川を渡る橋がある。無数原大橋というアーチ橋で、右岸の地名無数原から命名されたものだ。
この橋の南端に東へ迂回する旧道があるので、この辺りに駐車可能である。
国道41号を横断する地下道も設置されており、無数原大橋西側の歩道へ安全にアクセスできる。
上の写真はこの歩道からの撮影で、30mほど低い場所を走る高山本線を見渡せる。 対岸の無数原集落も一緒に納めたい思いからこのような構図となった。
「むずはら」とは斐太後風土記によれば、他村より諸穀・桑・麻・草木・竹がよく茂る
鉄道写真としては破綻しているだろうが、右上に写る鎮守の鳥居に山間の村の原風景を感じる。
ただ、耕作放棄地が広がる様子は残念でならない。数十年前なら更に美しい風景だったことだろう。

国道41号の無数原大橋

望遠撮影
中間車キハ84に貫通扉先頭車のキハ85が連結されている様子が見て取れる。写真には写っていないが5輌目はキロハ84の全6輌編成であった。
撮影:2014年11月05日
第十三
益田
川橋梁

特急ワイドビューひだ11号
無数原大橋からの写真に写っていた青い橋から撮影した第十三
視点の低い位置から撮ると、また異なった味わいが出て面白い。
益田川は飛騨川の旧名で飛騨川上流域の名称である。 高山本線では飛騨金山から久々野までの区間の橋梁は益田川で称されている。 久々野と飛騨一宮間に分水嶺があり、これ以北は宮川沿いを進む。
撮影:2014年11月05日

特急ワイドビューひだ5・25号
翌日、性懲りも無く同じ場所で撮影。 半逆光の日差しにより紅葉の発色が際立つものとなった。
後3輌がひだ25号(大阪-高山)、前5輌がひだ5号(名古屋-飛騨古川)を運行。
← 大阪・名古屋 キハ85 + キハ84 + キハ85(1100) ++ キハ85(1100) + キサハ84 + キハ84 + キハ85(1100) + キハ84 + キハ85(1100) 飛騨古川 →
永久連結編成の電車と異なり、子どもが作るプラレールのような編成はワクワクする。
撮影:2014年11月06日
柏原

飛騨川沿いの急斜面を行く特急ワイドビューひだ7号
国道41号の飛騨小坂の町を北上し無数原大橋を過ぎると柏原集落に入る。
高山本線はここから国道から離れて東へ飛騨川沿いに進むので、線路に並行して旧道を進むとほどなく当撮影地が現れる。
ここが地元で何と呼ばれているのか不明なので、当サイトでは一番近くの集落名「
飛騨川としては珍しく河原まで下りられたので、川辺から撮影してみた。
岸を走る高山本線は、崖地を切り開き一部は洞門として、またはプレートガーダー橋としてなんとか線路敷きを確保できている区間である。
この難工事の様子が想像に難くない情景に心惹かれる。
写真左のプレートガーダー橋あたりを中心に収める構図がセオリーなのだろうが、敢えて編成を見え隠れする状態とした。 背面の間知石による山留工も魅力のひとつである。
撮影:2014年11月05日
第十六益田川橋梁

第十六益田川橋梁を行く特急ワイドビューひだ10号 高山本線全通80周年記念ラッピング車輌
第十六益田川橋梁の撮影地は先述の柏原撮影地から1kmほど北上したところで、旧道の歩道から安全に撮影できる。 渚駅から数えると飛騨小坂側に進んだ二つ目の鉄橋である。
特急ワイドビューひだを待ち構えていたところ、見慣れない車体の車輌が過ぎていった。
後で調べてみると、高山本線全通80周年記念イベント用に施されたラッピング車輌で、前月の土日祝日に臨時特急ワイドビューひだ 91号・92号として運用されていたものであったことが判明した。
このようなイラストの描かれた列車が美しい風景の中を走ると、絵画の中に絵画を描いたような蛇足の感がしてしまう。 尤も企画者はホームから見る前提で、列車は乗るものであって沿線から眺めるものではないということだろう。
撮影:2014年11月05日

1714C JR東海色のキハ48 2輌編成
撮影:2014年11月06日