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送電鉄塔 酒匂川線

No.40

特異な形状のNo.40鉄塔

西相模線とは共有していませんでした。

 

 No.40鉄塔は地形図などで見る限り、西相模線と共有しているように見えます。共有している場合、電線が分岐、合流しているのか等も見たかったので、ここへ来ることは今回の目的のひとつでした。
結論は写真をご覧の通り、共有してはいません。西相模線との距離を得るために、通常より低い構造となっていました。ドナウ型鉄塔という様式のようです。単純に鉄塔の高さを低くしてしまうと、最下の線と地上との距離が得られないため、写真のように腕を横に延ばした特異な構造をしています。こうした場合、線下の面積が増し、土地の使用料も増加してしまうために通常は縦に配列し、面積を抑えているようです。

 

酒匂川線 No.40

東京電力 酒匂川線 40 昭和41年3月竣工 高さ14m

通常のものはは22〜24mあります。

40号鉄塔を越える西相模線

酒匂川線は66kV、西相模線は154kVと電圧が異なるため、回線の分岐、合流はできませんが、併架は可能と思われます。
コストや安全上問題がないと判断した結果で現在の状態になったものと推測されます。

大野山と西相模線

順番からすると手前がNo.3鉄塔。深い谷の向こうにあるため、アプローチは別ルートと思われます。

東側のパノラマ (写真をクリックで拡大)

一度歩いたことのある尾根を異なる地点から眺めることに楽しさを覚えます。

 

基準点

3級基準点 3-No.12 県立山北つぶらの公園 

都夫良野の東のピーク

尾根は比較的歩きやすい状態です。

ピークを超えると

すぐ下に民家と道路が見えました。自動車で通る分には意識しにくいのですが、都夫良野の尾根のかなり高い地点に道路があることになります。

民家の脇へ出ました

都夫良野地区には現在も数件の民家があり、後醍醐天皇の末裔という言い伝えがあります。

路傍の馬頭観音

都夫良野を通る車道はかつての奥山家(おくやまが)道です。数多くの荷役の馬が通っていたことが偲ばれます。酒匂川沿いの崖道を行くよりもこの尾根道の方が安全で発達していたと考えられます。

 

今回の探索を振り返って

都夫良野という古の響きを感じさせる地区の探索でした。現在は充分な幅の車道があるため、車だと苦もなく通り過ぎてしまいます。


県立山北つぶらの公園というのが計画されているそうです。面積は県内最大の100ha超。近年、オオタカが営巣しているのが確認されたため、計画は変更されるようですが、何処となく不安を覚えます。