シダンゴ(ウ)山 由来
シダンゴ(ウ)は古来震旦郷と書く。震旦とは中国の旧異称である。
一説に欽明天皇の代、仏教を寄の地に伝える仙人があり大寺の地、この山上に居住し仏教を宣揚したという。当時箱根明神岳や丹沢の尊仏山(塔ノ岳)にも同様の仙人がおり、盛んに往来した形跡があったという。この仙人をシダゴンと呼んだことから地名が起ったといわれ、シダゴンとは梵語で羅漢(仏教の修行を積みさとりに達した人)を意味し、シダゴン転じてシダンゴウ(震旦郷)というようになったともいう。
この山は現寄神社(旧弥勒神社)の元宮とされ白馬にまたがった弥勒菩薩が頂上より中津川に飛びおりた時の馬のひずめの跡が河原の大石に残ったとの伝説があり、この石を見たという古老が現存されている。(石は堰堤工事により現在は砂中に埋没)。「白い牡馬にめされた弥勒、弥勒やしろの張る祭り」と寄民謡にも歌われている。大寺の人は祭礼の朝毎年交代でこの祠に参拝している。
平成五年十一月吉日 大寺地区民一同建立
現地説明版より