探索 鳥屋砦跡1 (谷峨関所跡〜白旗神社)



 地元でも知られていないという鳥屋砦(とやとりで)の探索が今回の目的です。
場所はJR御殿場線、谷峨駅の南西2kmにある標高493mの頂です。
砦のあったとされる山への取り付きが不明であったため、思案したあげく、地形図に414.8mと記されている三角点も一緒に訪れてみることにしました。この三角点は谷ヶ集落の茶畑背後の谷ヶ峰山(やがみねやま)にあるためアプローチは比較的簡単であると推測してのことです。そこからから太郎ヶ尾と呼ばれる尾根を南下すれば、鳥屋砦の頂に出られるはずです。問題はその山の中に道があるのかということですが、果たして...

 

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01 谷ヶ(やが)関所跡

 


02 谷ヶ集落へ

JR谷峨駅に降りる登山客は専ら大野山を目指しますが、それとは反対の南側の茶畑のある風景もなかなか良いものです。


03 都夫良野(つぶらの)を遠望

酒匂川をはさんで対峙する山腹に都夫良野集落が見えます。

 


04 関所跡背後の山と

左奥に東名新酒匂川橋が見えます。牧歌的集落と近代土木が同居する不思議な光景です。


05 白旗神社入口

祭りのある日にはここに「のぼり」が掲げられます。


06 白旗神社

谷ヶ集落の鎮守です。


07 鳥居脇の庚申塔

江戸時代に行われていた庚申講が伺えます。


08 見ざる 言わざる 聞かざる

60日に一度訪れる庚申の日には、人が寝ている最中に体から三尸虫という虫が抜け出しその人の悪事を天帝に告げにいくと信じられていたようで、それにちなんだ彫刻と思われます。庚申の日には人々は寝ないで夜を明かしたといいます。そんな信仰の記念碑が庚申塔です。


09 白旗神社社殿

 


10 白旗神社の狛犬

 


白旗神社の狛犬

 縄文期以降、我が国の生態系の中で最強の獣であったニホンオオカミは、人々の畏怖するところとなり、神と祀られ、神の眷属として崇敬の対象ともなって、人々の生活に深く関わってきた。特に秩父から多摩、丹沢にかけては、このオオカミへの信仰が発展し、中でも秩父の三峯神社や奥多摩の御嶽神社は、オオカミを祀る社として広く知られている。「火防盗難害獣除」の護符は、埼玉県や東京都ではいうまでもなく、神奈川県下にも行き渡り、遠く長野の伊奈谷の人々もお礼を受けに三峯神社に参詣したという。当神社本殿前の石像は同一信仰によるオオカミと考えられ、当初木造であったが朽ちたので、祭神守護として大正四年に氏子一同が再建奉納したものである。

現地説明版より転載


11 大野山を遠望

大野山からこの茶畑一帯がよく見えます(大野山からのパノラマ


12 湯触集落遠望

湯触(ゆぶれ)は大野山の前衛の山腹にある集落


13 鐘ヶ塚砦跡を遠望

狼煙台や鐘があったと伝えられる鐘ヶ塚砦のあった頂を遠望


14 菜の花と

だいぶ標高の高いところまで登ってきました。茶畑の風景ともそろそろお別れです。

 
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