浅間山の仙元塔

 10年ぐらい前に一度訪れたことがありました。
そのときの記憶で浅間山に仙元塔の説明板があったはずでしたが、山頂には見当たりませんでした。結論から言うと、3つある電波塔の一番北にある場所の裏手であるため、解りづらかったのです。

これは富士山を祀る信仰である富士講の記念碑です。
仙元は浅間が文字化けしたものだと思われ、発音を同じくしてより良い文字を当てることはよくあるようです。浅間(センゲン)も元はアサマが正しかったということを本で読んだことがあります。富士山や火山の神様に由来するといった内容だったか...
冨士講の影響でついた山名であるからして、一般的に言って、浅間山と名のつく山からは富士山の眺めが良いといえます。

入口は尾根から東に20m下ったところ
仙元塔 不動大明王と読める 裏側から
仙元塔(せんげんとう)

 ここは、小田原市と大井町に接する標高三一六メートルの浅間山(せんげんやま)で、ここに立てられている仙元塔は、元治元年(一八六四年)に建立されたものである。
 塔は、高さ一五一センチ、巾四五センチで四面それぞれ異なった書体で刻まれており、これは当時、玉山(ぎょくざん)という書家が数ヶ月を費やして書いたものを根府川の石工の手によって彫られたものである。
 当時は、幕末の動乱期に当たり仙元信仰、すなわち富士講がこの地方一帯に、いかに盛んであったかを伺い知ることができる。

平成二年三月
中井町教育委員会

現地説明版より転載

浅間山の電波塔群 >>

不動山山頂 >>

<< 足柄平野のランドマーク